静岡おでん

相模湾、駿河湾、遠州灘と太平洋の漁港を数多く持つ静岡県。

マグロを筆頭に海の幸が豊富で、浜名湖の養殖によるウナギなど名産の多い土地柄。

そして、最近では県全域でB級グルメに力が入っており、かつての富士宮焼きそばだけでなく様々なグルメがコンテストに名を連ねます。

今回は静岡県で特に「現地の飲食店やお土産でいただける」ご当地グルメを紹介していきます。(今回は幾つかの市町村に限定して記載していきます)

静岡県全般のグルメ

まずは、特定の市ではなく静岡県全般のグルメと位置付けられている名物を紹介していきます。

01.ながらみ

ながらみ写真 清水区の居酒屋「そ乃田」で貝類のながらみを堪能

サザエに似た身を持つ、直径2~3cmの巻貝の一種。初夏が旬で、塩茹でして食べます。

主に千葉県と静岡県で知名度が高く、千葉の九十九里浜や静岡の相模湾、駿河湾、浜名湖などにしか生息しないと言われています。

昭和30年代には駄菓子屋で子どもが食べていたほど安かったそうですが、近年漁獲量が減って高騰しており居酒屋メニューとなっています。

02.さくら棒、甘麩

甘麩(あまふ)写真 浜松市「天竜産業」が製造する短くてカラフルな甘麩

一般的な麩菓子は黒糖を用いた黒茶色ですが、静岡県内ではピンク色を筆頭にカラフルな色の麩菓子が主流です。

静岡県内全域で作られており、県外での知名度は低いとか。焼き麩(やきふ)、甘麩(あまふ)とも呼ばれます。

寒天のような繊維がふんわりと膨らんでいるため軽く、ほのかな砂糖で控えめな甘さです。

【提供店一覧】 個人サイト さくら棒製造企業一覧
【店舗分布】 不明(県内20店舗ほどで販売あり)

伊豆の国市のグルメ

伊豆長岡駅の近くで世界遺産「韮山反射炉」のある伊豆の国市。

03.反射炉ビヤ

反射炉ビア写真 醸造所併設ビヤホール「蔵屋鳴沢」で黒ビールの頼朝

伊豆のクラフトビールとして、世界遺産の韮山反射炉の傍に醸造所を構える反射炉ビヤ。

政子、頼朝といった名前が付いた4種類のビールがメインで用意されています。

飲食店提供だけでなく主に330mlの瓶ビールで流通しており、県内の飲食店で取り扱っているところもあります。

【提供店一覧】 反射炉ビヤ公式 取扱店一覧
【店舗分布】 静岡県内7店舗、県外にも取扱店舗あり

三島市のグルメ

静岡県東部で富士山の南東側。最近、日本一の歩行用吊り橋「三島スカイウォーク」で話題となっている三島市。

04.みしまコロッケ

三島コロッケ写真 三島駅近くの中華飯店「のあき」で衣サクサクのコロッケ

標高50m以下の斜面となる箱根西麓で栽培される三島特産のメークイン品種「三島馬鈴薯」。

三嶋大社など市内散策の観光客向けの町おこしとして、三島馬鈴薯を使用したみしまコロッケが2008年に誕生しました。

長く営業できる固定店舗で三島馬鈴薯を使用することが認定店の条件。具や形の制約は無く、オーソドックスなコロッケからパンに挟んだコロッケサンドなど各店でアレンジがあります。

【提供店一覧】 みしまっぷ 認定店一覧
【店舗分布】 三島市内に公式認定店52店舗、市外にも取扱店多数あり

富士宮市のグルメ

富士山の南西側にある富士宮(ふじのみや)市。

05.富士宮焼きそば

富士宮焼きそば写真 富士宮市の老舗食堂「うたちゃん」で鉄板の焼きそば

1999年に地域おこしで「富士宮焼きそば」と命名された、昔から富士宮に存在する焼きそば。

B-1グランプリの第1回と第2回で優勝して殿堂入りした、ご当地B級グルメの走り。

登録商標されており名称使用の条件で具材や製法が定められ、専用の蒸し麺、油かす(肉かす)を使用し、最後に鯖や鰯の削り粉をふりかけるのが必須。桜海老を使用するお店も多々あります。

【提供店一覧】 富士宮やきそば学会 公式サイト(店舗一覧PDFあり)
【店舗分布】 全国に100店舗以上

06.朝霧ヨーグル豚

朝霧ヨーグル豚写真 醸造所併設ビヤホール「蔵屋鳴沢」でバーベキューセット

富士山がはぐくんだ豚として富士宮市の朝霧高原の銘柄豚となる、朝霧ヨーグル豚(とん)。

飼育時に抗生物質を使わず、ヨーグルト状の乳酸発酵飼料で育てる方法を取っています。

肉質が柔らかくて冷めても美味しさを保ち、不飽和脂肪酸が多いことでコレステロール値を抑える効果もあると言われる豚肉。

富士宮、富士、沼津市の食肉卸業者5社で組合を設立し、普及や安全性保証を図っているそうです。

【提供店一覧】 朝霧ヨーグル豚販売協同組合 加盟業者一覧
【店舗分布】 加盟食肉卸業者5軒、県内飲食店提供もあり

静岡市のグルメ

県央の中心地、静岡市。かつての清水市は静岡市清水区となり、冷凍マグロ漁獲日本一の清水港を持つ市となっています。

07.清水もつカレー

清水もつカレー写真 清水区の居酒屋「そ乃田」で小鉢に盛った清水もつカレー

1950年に清水市の「金の字本店」にて、もつ串をカレーで煮込んだのが発祥。名古屋の土手煮を参考にしたとされています。

現在ではもつ煮込みやもつ入りカレーなど様々で、店舗によって具や味付けが異なります。

主に居酒屋で提供されているもので、もつは豚が使用される傾向にあります。

【提供店一覧】 静岡グルメナビ 非公式6店舗紹介
【店舗分布】 清水市内に10店舗以上(現地に店舗一覧パンフあり)

08.静岡おでん

静岡おでん写真 静岡市の青葉おでん街「かにや」の静岡おでん

黒いダシ汁で作るという特徴を持ち、串の刺さった各種具材が茶色に染まる静岡おでん。県内では「しぞーかおでん」の呼び名も一般的です。

主に牛スジでダシをとって濃口醤油を加えた汁で、小皿に盛り付けた後に青海苔と魚の削り節をかけて食べるのも静岡流。

静岡市を中心に県内各地で食べられますが、特に静岡駅西側の青葉おでん街と青葉横丁に約40店舗のおでん屋さんが集中。夏でも賑わいます。

09.黒はんぺん

黒はんぺん写真 ご当地お弁当チェーン店「天神屋」の黒はんぺんのおでん

全国的に「はんぺん」というと白色ですが、静岡県では鯖、鰺、鰯などのすり身を使用した黒い練り物を「はんぺん」と呼びます。

静岡市、焼津市、沼津市など静岡中部エリアの漁港ならではの材料で、静岡おでんの具材のひとつとして定番です。

10.黒はんぺんフライ

黒はんぺんフライ写真 日本平ロープウェイ乗り場の露店「パークセンター」にて

先述の黒はんぺんは生や焼いて食べることもありますが、揚げるのも定番の食べ方のひとつ。

静岡県の給食でよく出るメニューのひとつとも言われており、観光地での屋台など食べ歩き用で販売されていることも多いです。

また、黒はんぺんは写真のようにアルファベットの「D」の形をした製品が多いです。

掛川市のグルメ

サッカーが盛んな掛川市。有名アーティストを多数輩出したヤマハのポプコンの開催地「つま恋」のレジャー施設(破綻後にヤマハの手を離れてHMIグループが再生)もあります。

11.掛川いも汁

掛川いも汁写真 掛川駅付近の老舗「本丸」で掛川いも汁に麦飯を添えて

静岡県では自然薯にダシを加えて作る「とろろ」が全域で見受けられ、特に丸子宿の「とろろ汁」など歴史ある店も多いです。

掛川では「掛川いも汁」という呼び方で、提供店が多く集まっています。

水から煮出した鯖ダシを味噌仕立てにするのが掛川のとろろ汁の特徴で、鯖の切り身もすりつぶしてとろろに含めるのでコクが出ます。

【提供店一覧】 掛川観光協会 作り方と店舗一覧
【店舗分布】 市内12店舗(要予約の店が多め)

12.掛川メロンパン

掛川メロンパン写真 掛川つま恋プールの売店にて掛川アンデルセンのメロンパン

メロンの産地として名高い静岡県。掛川にはメロン果汁を使用したメロンパンが存在します。

2大メーカーのひとつが掛川アンデルセン。冷しクリームメロンパンとして中にもクリームが入った一品です。お茶メロンパンなるものも。

もうひとつが掛川に本店を持つパンの郷。他県にも進出する勢いで、こちらも中にクリーム入り。

袋井市のグルメ

可睡齋、油山寺、法多山という古いお寺が「遠州三山」と呼ばれており、お寺巡りが楽しい袋井(ふくろい)市。

13.たまごふわふわ 再現編

たまごふわふわ 再現編写真 袋井駅の北側にある居酒屋「どまん中」のたまごふわふわ

江戸時代の名物料理で、宿場町だった袋井宿で朝食に提供されたと文献にも残る郷土料理。

200年以上を経て、袋井の新名物として江戸時代の製法を再現したものとして食事処や居酒屋で提供されています。

基本の材料は卵とダシのみで、1人用の小鍋の底に張ったダシを卵が完全に覆う形でふんわりと蒸し上がったもの。

各店で味は異なりますが、鶏系のダシが使用される傾向にあります。

【提供店一覧】 袋井市観光協会 店舗一覧
【店舗分布】 市内7店舗(うち袋井駅徒歩圏内5店舗)

14.たまごふわふわ 創作編

たまごふわふわ 創作編写真 袋井駅前のケーキ屋さん「いとう」の半熟チーズケーキ

先述のたまごふわふわのイメージを保ちながら色々な食べ物に応用させた、創作系のたまごふわふわもご当地グルメとして展開されています。

ジェラート、チーズケーキ、マドレーヌ、そしてお好み焼きまで存在します。

卵を使用してふんわり仕上がった食事、持ち帰りもしやすいお菓子タイプと幅広い名物です。

【提供店一覧】 袋井市観光協会 店舗一覧
【店舗分布】 市内7店舗(うち袋井駅徒歩圏内3店舗)

15.クラウンメロン

クラウンメロン写真 袋井の「胡祉斎」でかき氷に乗るカットのクラウンメロン

メロンの一大産地、静岡県。特に静岡県産のマスクメロンは、冠を意味するブランドとして「クラウンメロン」と呼ばれて流通しています。

太陽光を受けやすい県西の遠州地方が好適地とされ、特に袋井市では名物としてPRが盛んです。

剪定で1本の木に1つの果実だけを実らせて栄養を集中させて、地面と切り離された隔離ベット栽培で水量をコントロールする特徴ある製法です。

16.かき氷、冷スイーツ

かき氷写真 袋井の可睡齋の門前茶屋「胡祉斎」で夏の生メロンかき氷

袋井市には古刹として可睡齋、油山寺、法多山が「遠州三山」と呼ばれており、夏場は風鈴まつりが長期的に行われる参拝のメッカです。

各お寺の門前には茶屋や食事処が並び、夏の時期にはかき氷を筆頭に冷たい甘味が扱われます。

特に法多山では、袋井産の抹茶シロップのかき氷に厄除けだんごが刺さった「厄除氷」が名物となっています。

磐田市のグルメ

ジュビロ磐田の名でも有名な磐田(いわた)市。

17.遠州根深ネギ、いわたねぎ巻餃子

磐田ネギ餃子写真 掛川の地元チェーン居酒屋「さくらこ」にて知名美屋の餃子

磐田は白ネギ(根深ねぎ)の産地で「遠州根深ネギ」「いわたしろねぎ」の名前で流通します。

その磐田名産のネギを生産、加工、販売まで一貫して手掛ける遠州知名美屋のネギ加工食品は年1億円超の売上高を誇る流通量。

特にネギが餃子にへばりついた「磐田ネギ餃子」はご当地グルメとして地元の居酒屋でも扱われており、取り寄せも可能です。

浜松市のグルメ

浜名湖の東側にあり浜松駅を有する浜松市。汽水湖で海水が流れ込む浜名湖では、うなぎ、ふぐ、牡蠣、ハモなどの育成環境が整うグルメの地です。

18.浜名湖うなぎ

浜名湖うなぎ写真 浜松市の老舗「曳馬野」でうなぎ丼を堪能

うなぎ養殖の発祥の地とされる浜松の浜名湖。天然の稚魚「しらすうなぎ」がよく採れるため、古く明治30年代から養殖されていたとのこと。

養殖は湖ではなく湖畔の養鰻池で行われ、温暖な気候と地下からの綺麗な水が好条件です。

冬眠に備えて栄養を蓄える秋が旬で、身が締まりつつふっくらして脂の乗りが良い浜名湖うなぎ。関東風と関西風の老舗が混在するのも特徴。

【提供店一覧】 浜松うなぎ料理専門店振興会 店舗一覧
【店舗分布】 振興会登録店が市内27店舗

19.浜松餃子

浜松餃子写真 ご当地中華チェーン店「五味八珍」で円盤状の浜松餃子

浜松では他県に先駆けて大正時代から焼き餃子が食べられていたそうで、当時から豊富に栽培されていたキャベツ、玉ねぎ、豚肉を具に使用。

円盤式に盛り付けて出すお店が多く、かつて屋台で餃子を提供する際にフライパンで大量に作ってそのままお客さんに出していた名残です。

また、付け合わせとして茹でたモヤシを添えるのも浜松餃子の特徴です。

【提供店一覧】 浜松餃子学会 店舗検索サイト
【店舗分布】 約187店舗(検索サイトにて)

20.牡蠣カバ丼

牡蠣カバ丼写真 弁天島の和食処「浜菜坊」でタレに染まった牡蠣カバ丼

浜名湖は牡蠣の養殖地として、明治20年頃に始まり今では生産量も増えてきている名産のひとつ。

その牡蠣を地産地消として活かすために考え出されたのが、うなぎのタレで調理する方法。茹でた牡蠣にタレを付けてから焼いて丼に乗せます。

タマネギ、海苔、ミカンの皮などを具材やアクセントとして使用。11月中旬から3月中旬までの冬季限定で食べることができます。

【提供店一覧】 浜名湖かんざんじ温泉観光協会 店舗一覧
【店舗分布】 市内16店舗

21.三方原じゃがいも

三方原じゃがいも写真 浜松の有楽街の居酒屋「たんと」で三方原のじゃがバター

浜松市北区の三方原(みかたはら)台地で栽培されている、男爵いも「三方原馬鈴薯」。

遠州地方ならではの日照時間の長さによってデンプンを豊富に含み、じゃがいもに適した赤土の栽培で白くキメの細かい身に仕上がります。

5~6月に新じゃがとして出回り、高級食材の位置付けになっています。

【提供店一覧】 公式掲載なし
【店舗分布】 不明(市内で取り扱う居酒屋あり)

まとめ

県全域で徹底的に調べ尽くすとおそらく50種類を超える予感がします。

それほど静岡県は食の宝庫で、市町村が多いことによりB級グルメなども各市町村ごとに沢山登場する勢いある県と言えます。

以上、静岡県全般のご当地グルメ特集でした。

(初回投稿日:2017年8月13日 更新日:2017年8月15日)