国内の観光や地理に関する資格って意外と多く存在するのをご存じでしょうか?

「就職や実務に活きる国家資格」から「趣味に偏った検定」まで色々あり、国内旅行を楽しむキッカケとして受験してみるのも面白いもの。

正直、似たような名前の検定が混在していてわかりにくい!なので、それぞれの検定内容をわかりやすくまとめてみました。

※当ページの写真はamazonから引用しております。

はじめに、紛らわしい検定呼称の整理

旅行業務取扱管理者は国内と総合がある

国家資格「旅行業務取扱管理者」は、
 ・国内旅行のみを扱う「国内旅行業務取扱管理者」
 ・国内旅行+海外旅行を扱う「総合旅行業務取扱管理者」

の2つに分かれており、総合は国内を包含している関係となっています。

地理検と呼ばれる○○地理検定が複数ある

後述で詳しく紹介しますが「旅行地理検定」「地図地理検定」「運転地理検定」といった形で似た名前の検定が多いです。

さらに、愛称である地理検(ちりけん)という呼び方も誤解を招きやすいので注意が必要です。

かつては「地理能力検定」が地理検と呼ばれていましたが、主催団体が2015年8月に解散したため検定は廃止。2016年現在は「旅行地理検定」が地理検と呼ばれています。

日本国内で開催されている検定一覧

1.国内旅行業務取扱管理者試験

全国旅行業協会が試験を主催代行している資格試験で、観光庁長官による国家資格。

国内旅行商品を扱う事業所(旅行代理店など)では、最低1名がこの資格(もしくは総合旅行業務取扱管理者)を有することが義務とされています。

試験内容は「旅行業法」「各種約款」「国内旅行実務」の3科目がひとつの試験となっており、旅行商品販売時に守るべき法律や禁止事項、運賃計算、国内観光地の知識などが問われます。

【運営サイト】 国内旅行業務取扱管理者 公式サイト
【試験日】 毎年9月

2.総合旅行業務取扱管理者試験

前述の国内と同じく観光庁長官による国家資格ですが、こちらは日本旅行業協会が試験を主催代行しています。

海外旅行商品を扱う事業所(旅行代理店など)では、最低1名がこの資格を有することが義務とされています。

試験内容は国内旅行業務取扱管理者の範囲に「海外旅行実務」が加わった4科目。

国内に合格しておくと総合の試験の一部が免除となるため、国内と総合の両方を勉強して双方受験する方もいます。

【運営サイト】 総合旅行業務取扱管理者 公式サイト
【試験日】 毎年10月

3.旅行地理検定(通称・地理検)

JTBが主催する、観光を主体とした地理に関する検定。

2016年現在「地理検」と呼ばれているのがこの検定です。

国内1~4級、海外1~4級の計8区分があり、会場試験とインターネット試験があります。すべて4択問題。

試験内容は、国内旅行地理検定においては47都道府県の温泉地、鉄道、岬、島、湖沼、山、観光施設、祭り、文学、歴史、公園、文化など。

【運営サイト】 旅行地理検定 公式サイト
【試験日】 毎年6月と12月

4.地図地理検定(旧・地図力検定)

日本地図センターと国土地理協会が共同で運営する検定。

地図や地理の知識を豊かにし、地図を楽しく読み、使う力を養うことを主眼にしたもので、検定の級は難易度の低い「一般」と高い「専門」の2つ。

試験内容は、地図記号、等高線、測定法、古地図など。国内の地図を用いた問題もあり、観光に関わる内容も少し出てきます。

【運営サイト】 地図地理検定 公式サイト
【試験日】 毎年6月と11月

5.世界遺産検定

文部科学省後援で、マイナビが運営している検定。

マークシート式の1級~4級に加えて、最大の難易度を誇る論述式のマイスター級があります。

試験として国内と海外は分離されていませんが、下位の級になると海外の世界遺産の出題範囲が狭まり国内の世界遺産に重点が置かれています。

試験内容は、基礎情報、文化的景観、歴史、世界遺産登録基準など。

【運営サイト】 世界遺産検定 公式サイト
【試験日】 毎年3月、7月、9月、12月

6.歴史能力検定

主に日販(日本出版販売株式会社)社員で構成されている歴史能力検定協会が主催する検定。略称「歴検」。

1~5級まであり、3級以上は日本史と世界史に試験が分かれています。

試験内容は、一般的に学校で学ぶ歴史知識が中心で、国内外の様々な事柄の歴史的背景などが出題されます。

平成9年に「歴史能力認定試験」として始まり、1~2級合格者は高等学校卒業程度認定試験や通訳案内士試験の科目免除指定があるなど、省庁の理解と社会的評価のある検定です。

【運営サイト】 歴史能力検定 公式サイト
【試験日】 毎年12月

7.通訳案内士試験

観光庁長官が実施する国家資格で、外国人観光客を相手にプロの観光ガイドを行うための試験です。

試験内容は筆記と口述があり、筆記は外国語、日本地理、日本歴史、一般常識が出題されています。

訪日観光客に対して通訳と観光案内を行って報酬を得る職業は、通訳案内士試験に合格した上で通訳案内士として都道府県知事の登録を受けた者のみが従事できると通訳案内士法に規定されています。

ただし、今後は資格が無くても従事できるよう法改正が行われる可能性が高く、外国人観光客の増加に加えて2020東京オリンピックの訪日外国人に対応するため規制緩和が行われると予測されています。

【運営サイト】 通訳案内士試験 公式サイト
【試験日】 年1回(2016年は筆記試験8月と口述試験12月)

8.運転地理検定

安全運転やカーナビなど自動車全般の調査等を行っている運転地理検定協会による検定。

交通知識を得ることで安全運転の向上につなげる、などの趣旨で開催している検定です。

主に団体受験の場合だと思いますが、試験日の指定や調整が可能と記載されています。

試験内容は主に都内の交通に関するもの。交差点、高速道路などが出題される様子です。

【運営サイト】 運転地理検定 公式サイト
【試験日】 不定期

9.全国観光特産検定

日本観光文化協会が主催する検定。どうやら2013年頃までは「全国観光特産士検定」という名称だった様子。

1~4級まであり、合格すると「観光特産士」として合格証が送付されるとのこと。

試験内容は、日本全国の観光文化、特産品、伝統文化、祭、行事、工芸、地理、歴史、文化、自然景観、温泉、生活文化など。

【運営サイト】 全国観光特産検定 公式サイト
【試験日】 毎年6月と11月

10.観光プランナー試験、観光士試験、観光コーディネーター試験

先述の日本観光文化協会と連携関係にある日本観光士会による3つの試験。

それぞれの試験の違いは公式サイトに記載されていますが、小難しい書き方の上に説明の抜け漏れがあって本当にわかりにくい。

ブランド作りや観光振興の計画立案、実行などの役割を持つ人向けの試験のようです。

【運営サイト】 日本観光士会 公式サイト
【試験日】 毎年6月と11月

筆者の受験履歴とオススメ検定

筆者は2016年12月に旅行地理検定の国内2級を受験済みで、ある程度旅行慣れしている人であれば合格しやすい試験としてオススメできます。

ただ、旅行地理検定の2~4級は自宅などで受けられるインターネット試験があるためカンニング可能(それゆえ合格点が若干高めに設定されていますが)なので微妙なところ。資格取得でアピールしたい場合は会場受験で合格証をGETするといいでしょう。

次は国内旅行業務取扱管理者を受ける予定で、これは国家資格となり旅行代理店など現場で働く人が比較的多く持っている資格。名刺に書ける資格とも言えますし、趣味での受験でも合格を狙える難易度のように感じます。

まとめ

以上のとおり、観光や旅行に関する検定というのは色々あって興味深いものです。

おそらく全国型は以上に挙げたものがすべてですが、もしかするともっとマイナーなものがあるかもしれません。そして、各都道府県市町村に特化した「ご当地検定」というものもあります。

この手の検定類は金儲け主義と批判された時期もあったためか、受験者数が減少している検定も多くて採算が取れておらず縮小する傾向にあります。受験者としては金銭的な負担にならないよう気を付けて対象の検定を選ぶと良いと思います。

漠然と知識を得るのではなく試験合格という目標を立てて試験日まで頑張って勉強することで、知識も深くなり旅行をもっと楽しめるようになります。