せっかくの鉄道の旅。風情のあるSL(蒸気機関車)を利用して、ゆったりした移動を楽しむのも良いもの。

今回は、全国各地で定期運行している9路線のSLを紹介していきます。

※以降の画像は、いつもお世話になっている鉄道ホビダスさんのサイトから転載しております。(冒頭の写真は、筆者が2016年に撮影したSLばんえつ物語号)

旅先を決めるための参考情報として掲載しているため、年1回程度運行の不定期臨時便や廃止便は掲載しておりません。旅の思い出のひとつとしてSLの乗車や撮影はオススメです。(と言いつつ筆者は乗ったことが無いのです……)

北海道のSL蒸気機関車

北海道新幹線の開業準備優先のために、2014年末を最後にSLニセコ号、SL函館大沼号などが一気に廃止。現在は道東で冬期のみSL冬の湿原号に乗車できます。

1.SL冬の湿原号(北海道 JR釧網本線)

豪雪時に除雪用のスカートで雪をかきわけて走行する姿が力強い、雪の釧路湿原を走るC11。

壁や木枠のニス塗りでレトロ感が出た社内。カフェ車両も有しており、弁当販売もあります。

地元ガイドによる無料のネイチャーガイドや、客車に設置されているダルマストーブで炙るスルメも名物です。

【公式サイト】 JR北海道 列車ガイド
【区間】 釧路駅-標茶駅 片道48.1km
【時間】 片道 約1時間30分
【料金】 大人 乗車1,070円+指定席820円
【運行日】 2月頃に延べ20日程 1日1往復
【画像転載元】 茅沼-塘路 重連運転

東北地方のSL蒸気機関車

東北のSLは客車も凝っているのが特徴で、観光にピッタリです。

2.SL銀河(岩手県 JR釜石線)

釜石線沿線を舞台に描かれた、宮沢賢治「銀河鉄道の夜」をテーマとしてプロデュースされた「SL銀河」。

大正昭和の世界観で作られた車内空間が綺麗で、東北ゆかりの品々などの展示がある宮沢賢治ギャラリーも魅力。

世界初の光学式プラネタリウム搭載列車が目玉。めがね橋の愛称で親しまれている「宮守川橋梁」を走るC58の勇姿は撮影スポットとしても有名。

【公式サイト】 JR東日本 SL銀河
【区間】 花巻駅-釜石駅 片道90.2km
【時間】 約4時間30分
【料金】 大人 乗車1,660円+指定席820円
【運行日】 5~8月の土日など 2日で1往復
【画像転載元】 花巻空港-石鳥谷 3年目試運転

3.SLばんえつ物語号(新潟県~福島県 JR磐越西線)

かつて「貴婦人」の名で親しまれたC57を先頭に、木目調の大正レトロな客車7両を牽引して走る「SLばんえつ物語号」。

豊かな森と水に育まれた自然と人が触れ合う「物語」をテーマに、展望用車両「グリーン車両」から見る緑豊かな景色が魅力。338名乗車の全車指定席。

オコジョをイメージキャラクターにしており、オコジョ展望車両は子どもに人気です。

【公式サイト】 JR東日本 SLばんえつ物語号
【区間】 新潟駅-会津若松駅 片道126.2km
【時間】 約4時間
【料金】 大人 乗車券2,270円+指定券520円
【運行日】 4~9月の土日祝 1日1往復
【画像転載元】 尾登-荻野 運行900日目記念

関東地方のSL蒸気機関車

関東のSLは歴史がある一方で、客車のこだわりのアピールがあまりなされていない印象。目的地での観光とセットにして楽しむ方向で宣伝されている傾向にあります。

4.SLもおか号(栃木県 真岡鐵道)

日本初のローカル線として明治45年に誕生した真岡鉄道。

春はサクラと菜の花、夏は緑、秋は紅葉、冬はハロウィンやクリスマスのイベント運行と通年楽しめて、SLフェスタなどイベントも豊富。

現役走行のSLが2台あり、時期限定でC11とC12を連結した重連走行が行われることもあります。

【公式サイト】 真岡鐵道
【区間】 下館駅-茂木駅 片道41.9km
【時間】 約1時間30分
【料金】 大人 乗車1,030円+SL整理券500円
【運行日】 通年の土日祝 1日1往復
【画像転載元】 真岡-北真岡 菜の花と重連

5.SLみなかみ(群馬県 JR高崎線~JR上越線)

SLの中でもダントツの人気を誇るD51(デゴイチ)をメインとして、C61も用いられる「SLみなかみ」。

かつては、上野-高崎間の電気機関車牽引と高崎-水上間の蒸気機関車牽引を合わせた「EL&SL奥利根号」として1989年から運行されていた歴史ある車両。

諸事情により2009年からは高崎-水上間で「SLみなかみ」として運行されています。

【公式サイト】 みなかみ町観光協会
【区間】 高崎駅-水上駅 片道59.1km
【時間】 約2時間0分
【料金】 片道大人 乗車970円+指定席520円
【運行日】 3~9月の土曜など 1日1往復
【画像転載元】 上牧-水上 新緑の諏訪峡

6.パレオエクスプレス(埼玉県 秩父鉄道)

昭和47年に現役引退したC58を、昭和63年のさいたま博覧会に向けて復活させた「パレオエクスプレス」。

笑点に出ている秩父出身で有名な人気落語家「林家たい平」師匠による車内放送アナウンスが流れて、秩父鉄道沿線の見どころが紹介される点が魅力。

秩父地方に約2千万年前に生息していた海獣パレオパラドキシアが名前の由来。国鉄時代のシンプルな内装の12系客車は、平成24年に内外装リニューアル実施されて綺麗。

【公式サイト】 秩父鉄道 パレオエクスプレス
【区間】 熊谷駅-三峰口駅 片道56.8km
【時間】 約2時間40分
【料金】 大人 乗車950円+SL指定席720円(or SL自由席510円)
【運行日】 4~11月の土日など 1日1往復
【その他】 日帰り往復利用であれば秩父路遊々フリーきっぷ(大人1,440円)がおトク
【画像転載元】 波久礼-樋口 運転2000回目

中部関西地方のSL蒸気機関車

7-1.かわね路号(静岡県 大井川鐡道)

昭和10年代に製造されたSLを4台有しており、年間300日以上運行しているSLの最大手「大井川鐡道」。

昭和の雰囲気が残る内装、大井川に沿った渓谷ルートの風景。終点の千頭からは井川線(南アルプスあぷとライン)に乗り換えて、さらに山の奥へと行くことができる観光地です。

車掌さんが車窓の見どころ、SL解説、ハーモニカ演奏を行い、お弁当や菓子の車内販売もあります。

【公式サイト】 大井川鐡道 SL
【区間】 新金谷駅-千頭駅 片道37.2km
【時間】 約1時間15分
【料金】 大人 乗車1,720円+指定席800円
【運行日】 通年(年間300日超)1日1~3往復
【画像転載元】 抜里-家山 有名撮影地

7-2.機関車トーマス号(静岡県 大井川鐡道)

通常のSLだけでなく、機関車トーマスも走る大井川鐡道。

2014年から登場した、トーマス号(ジェームス号の日もあり)。千頭駅ではヒロ、パーシーが待っており、3台が並ぶ姿を見ることもできます。

通常のSLと同じくメールや電話で予約できますが、トーマス号は本数が少なくて人気のため予約が埋まりやすいです。

【公式サイト】 大井川鐡道 トーマス号
【区間】 新金谷駅-千頭駅 片道37.2km
【時間】 約1時間15分
【料金】 乗車1,720円+指定席800円
【運行日】 6~10月の土日+α(年間70日前後)1日1~2往復
【画像転載元】 福用-大和田 登場2日目

中国四国地方のSL蒸気機関車

8.SLやまぐち号(山口県 JR山口線)

昭和48年に国鉄合理化で一時廃止になるも、地元の要望で昭和54年に「やまぐち号」として復活した歴史あるSL。

山陽と山陰を結ぶ山口線を走行し、津和野で出迎える観光客も。

貴婦人ことC57が牽引する5両の「レトロ客車」は、1両ずつ内装を各時代の客車を模しており、展望、欧風、明治、大正、昭和の雰囲気を楽しめます。

【公式サイト】 SLやまぐち号
【区間】 新山口駅-津和野駅 片道62.9km
【時間】 約2時間10分
【料金】 乗車1,140円+指定席520円
【運行日】 3~11月の土日祝など 1日1往復
【画像転載元】 津和野-船平山 DD51後押し

九州地方のSL蒸気機関車

9.SL人吉(熊本県 JR鹿児島本線~JR肥薩線)

1988~2005年に運行していた「SLあそBOY」「SL人吉号」が故障で廃止となったものの、肥薩線開業100周年の2009年に復活した「SL人吉」。

他のSLとは一線を画す、国鉄8620形の蒸気機関車58654。

観光列車のデザインを多く手掛ける水戸岡鋭治氏によるデザインのリニューアル工事が行われており、アンティーク調の高級感溢れる展望ラウンジ、ビュッフェが綺麗。

【公式サイト】 JR九州 SL人吉
【区間】 熊本駅-人吉駅 片道87.5km
【時間】 約2時間30分
【料金】 乗車1,820円+指定席820円
【運行日】 3~11月の金土日祝など
【画像転載元】 鎌瀬-瀬戸石 球磨川の橋

補足:時期限定で年に数回のみ運行するSL

滋賀県
・不定期運行 SL北びわこ号(JR北陸本線)

補足:かつて走行していたSL

北海道
・2006年終了 SLすずらん号(JR留萌本線)
・2014年終了 SLニセコ号(JR函館本線)
・2014年終了 SL函館大沼号(JR函館本線)
・2014年終了 SLはこだてクリスマスファンタジー号(JR函館本線)

まとめ

通常の乗車券に一般的な指定席料金をプラスするだけで乗れてしまうので、意外に安いもの。
鉄道も単なる移動手段としてではなく、ゆったりとした計画でSLや観光列車に乗ってみてはいかがでしょうか。