嵯峨野トロッコ

私鉄の観光列車が強い関西エリア。京都嵐山のトロッコ列車を筆頭に、テーマ性のある観光列車が沢山揃っているエリアです。

滋賀県の甲賀忍者、和歌山のパンダ、京都のお茶など文化的なラッピング列車も揃います。

今回は関西の観光列車とラッピング列車を紹介していきます。

関西エリアの観光列車

まずは、外観や内装だけでなくサービスにも特徴のある観光列車を紹介していきます。

01.嵯峨野トロッコ列車(京都府 嵯峨野観光線)

嵯峨野トロッコ列車写真 トロッコ保津峡駅に停車中の嵯峨野トロッコ列車

かつて山陰本線だった嵯峨嵐山-馬堀の廃線区間を再利用した、桂川に沿った保津峡の景色を楽しめるトロッコ列車。

保津峡川下りとセットで楽しむコースが定番で、特に11月上旬から12月上旬にかけて紅葉を楽しめます。

窓の無いオープン車両の5号車リッチ席が人気です。

嵯峨野トロッコ公式サイト
【区間】 トロッコ嵯峨駅-トロッコ亀岡駅 片道7.3km
【時間】 片道 約25分
【料金】 大人 乗車券最大620円のみ
【運行日】 3~12月 閑散期の水曜を除く毎日 1日8往復

02.天空(和歌山県 南海鉄道高野線)

天空
出典 https://www.nankaikoya.jp/tenku/

和歌山県の橋本駅から、真言宗の総本山「高野山(こうやさん)」へと向かう高野線の観光列車。標高差443メートルの山岳区間で、24個のトンネルのある急勾配を走ります。

寺院へと向かう列車なだけあって、コンセプトは「俗世界から精神世界へ」。森深い区間を走ることで「日常を忘れて心を解き放つ」という、心の感受性を取り戻す狙いの設計です。

前日まで予約を受け付ける全席座席指定。旧22000系時代の窓3枚分を改造で1枚窓にした、ワイドな窓に向かって1人席が並んでいる席配置。

山の谷間も見下ろせる腰窓付きの4人席も車両端に用意されている2両編成。景色と歴史文化を説明する車内アナウンスもあり、吹き抜けの展望デッキも見どころのひとつです。

ちなみに、精進料理、座席指定券、周辺路線乗り放題がセットになったツアー券もあります。

南海鉄道 天空専用サイト
【区間】 橋本駅-極楽橋駅 片道19.8km
【時間】 片道 約44分~55分
【料金】 大人 乗車券最大440円+座席指定券510円
【運行日】 土日祝+3~11月の月火金 1日2~3往復

関西エリアのデザイン列車

外観や内装を特注デザインや大幅改造したデザイン列車を紹介していきます。

03.ひえい(京都府 叡山電車)

ひえい写真 八瀬比叡山口駅近くの橋を渡る観光列車ひえい

関西大手の京阪系列の路線として京都市から比叡山や鞍馬山のふもとへ移動できる叡山線には、普通料金のみで乗れる観光列車があります。

比叡山と鞍馬山の「神秘的な雰囲気」「時空を超えたダイナミズム」をイメージした楕円のヘッドデザインが最大の特徴です。

側面に配されたストライプは比叡山の山霧を表現したストライプが側面に入った、深い緑の列車が自然に溶け込みながら走ります。

座席はロングシートながら1席ずつがバケットシート式になっており、ゆったりとした広さと座り心地の良さを実現。LEDダウンライトを用いた車内照明も魅力です。

叡山電車 観光列車ひえいサイト
【区間】 出町柳駅-八瀬比叡山口駅 片道5.6km など
【時間】 片道 約14分
【料金】 大人 乗車券最大260円のみ
【運行日】 通年 毎日 1日12~20往復

04.たま電車 など(和歌山県 和歌山電鐵)

たま電車写真 岡崎前駅の田んぼから撮影した2両編成のたま列車

和歌山駅から貴志駅へと向かう和歌山電鐵の貴志川(きしかわ)線。日本一働くネコとして話題にもなった、貴志駅の「ねこ駅長」で有名な鉄道です。

貴志川線には「いちご電車」「おもちゃ電車」「ねこ電車」「うめ星電車」という4つの観光列車があり、観光列車デザインの第一人者「水戸岡鋭治」氏が手掛けたものです。

外観のラッピングだけでなく、車内のロングシート座席が木材とクッションでオシャレに作られています。

フィギュア棚やポスター額縁などの飾りも豊富で、赤ちゃんが寝転んでおむつ替えもできるベビーベッドが用意されているなど子どもが喜ぶ作りになっています。

4つの列車の運行情報は、公式サイトにある日付単位の時刻表に記載されています。

和歌山電鐵 電車一覧サイト
【区間】 和歌山駅-貴志駅 片道14.3km
【時間】 片道 約29分~32分
【料金】 大人 乗車券最大400円のみ
【運行日】 毎日 1日数往復

関西エリアのラッピング列車

次に、外観と内装にこだわったラッピング列車を紹介していきます。

05.パンダくろしお(京都府~和歌山県 JR紀勢本線)

パンダくろしお写真 和歌山駅近くの川沿い堤防から撮影したパンダくろしお

京都駅と和歌山県の新宮駅を結ぶ特急くろしお287系に、パンダのラッピングが施された「Smileアドベンチャートレイン」が登場。

側面にはパンダをはじめとした動物たちが描かれ、車内にもパンダ柄のヘッドカバーやドアがあります。

日本一パンダが多い白浜アドベンチャーワールドへの移動にも利用できます。

JRおでかけネット 特急くろしおサイト
【区間】 京都駅-新大阪駅-新宮駅 片道315.8km
【時間】 片道 約4時間40分
【料金】 大人 乗車券最大5,400円+自由席最大2,160円
【運行日】 通年 毎日 1日2往復程度

06.おばませんキャラ号6(京都府-福井県 JR小浜線)

おばませんキャラ号
出典 https://www.jr-odekake.net/

福井県の嶺南エリアを代表する、ゆるキャラ6体を描いたラッピング列車。

北陸デスティネーションキャンペーンの開催に合わせて、2015年10月から2018年夏頃まで運行されます。

若狭おばま観光協会 ニュース記事
【区間】 西舞鶴駅-敦賀駅 片道91.2km
【時間】 片道 約2時間
【料金】 大人 乗車券最大1,850円のみ
【運行日】 通年 時間帯非公開

07.京都山城列茶(京都府-三重県 JR関西本線)

京都山城列茶
出典 https://www.jr-odekake.net/

山城で2017年4月に開幕する「お茶の京都博」のPRとして登場し、2019年11月まで走る予定のラッピング列車。

京都の加茂駅と三重県の亀山駅を結ぶ関西本線の列車として、宇治茶をモチーフとした緑色の車両に山城の景色をあしらった円形ロゴが目立ちます。

京都新聞 ニュース記事
【区間】 加茂駅-亀山駅 片道61.0km
【時間】 片道 約1時間23分
【料金】 大人 乗車券最大1,140円のみ
【運行日】 通年 時間帯非公開

08.SHINOBI-TRAIN(滋賀県-三重県 JR草津線)

SHINOBI-TRAIN
出典 https://www.jr-odekake.net/

沿線に伊賀忍者と甲賀忍者ゆかりの地があるJR草津線。滋賀県・草津駅から三重県・柘植(つげ)駅までの区間を走る、忍者ラッピング列車があります。

2017年に登場し、約2年間の運行。沿線の市で結成されたプロジェクトチームにて、草選挙イベントでデザインを決定したものです。

黒茶色ベースの車体に流線模様が施された外観で、忍者のイラストや「忍」のロゴなど目を引く黄金色が配されたデザインです。

走行区間の途中駅「貴生川駅」から、信楽高原鐵道の「忍びトレイン」へ乗り換えることもできます。

JRおでかけネット 京阪神エリアの列車
【区間】 草津駅-柘植駅 片道36.7km
【時間】 片道 約43分
【料金】 大人 乗車券最大670円のみ
【運行日】 通年 時間帯非公開

09.忍びトレイン(滋賀県 信楽高原鐵道)

忍びトレイン
出典 http://koka-skr.co.jp/station.html

甲賀忍者ゆかりの甲賀信楽エリアを走る信楽高原鐵道にも、忍者ラッピングの列車が走っています。

絵柄はJR草津線と同じ作者のようですが、JRと異なり車両は新潟トランシス(富士重工)社製のSKR310形でヘッドライトの形状などが大きく異なります。

車両は深緑色と紫色が1台ずつ。車内にも「忍者フィギュアの付いたつり革」など忍者を由来とした工夫がこらされています。

車両点検などの都合で運行日と時間帯は非公開。前日か当日であれば運行情報がわかるようですが、ネット上への公開はされません。

信楽高原鐵道 車両紹介サイト
【区間】 貴生川駅-信楽駅 片道14.7km
【時間】 片道 約24分
【料金】 大人 乗車券最大460円のみ
【運行日】 通年 時間帯非公開

10.紀の国トレイナート号(和歌山県 JR紀勢本線)

紀の国トレイナート2017デザイン列車
出典 https://www.jr-odekake.net/

紀伊半島の海岸線にあるJR紀勢本線の無人駅舎を舞台として、各地から集結したアーティストが作品を展開するプロジェクト。

専用のラッピング列車が不定期で運行されます。

紀の国トレイナート専用サイト
【区間】 紀伊田辺駅-新宮駅 片道105.2km
【時間】 片道 約3時間10分
【料金】 大人 乗車券最大1,940円のみ
【運行日】 不定期(主に土日) 時間帯非公開

11.めでたいでんしゃ(和歌山県 南海鉄道加太線)

めでたいでんしゃ写真 和歌山市駅近くの堤防から撮影したピンクのめでたい列車

和歌山市駅から港町の加太(かだ)駅へと向かう、加太線の観光列車。加太を代表する魚の鯛(たい)をモチーフにして、鯛がレールを泳ぐイメージの列車です。

乗ると「おめでたい」気分になる列車として、明るい外装。奇数月にはピンク色の「さち」が走り、偶数月には水色の「かい」が走ります。

車内にもロングシートのクッションがハートや魚の絵柄になっており、さかな型のつり革や木彫りの鯛などの縁起物もかわいらしい見た目。

ガラス窓やロールカーテンにまで魚の絵柄を取り入れた、明るくてさわやかな色合いに統一された車内は綺麗。ホームなどにも鯛などの魚の飾りがつけられています。

南海鉄道 めでたいでんしゃ専用サイト
【区間】 和歌山市駅-加太駅 片道12.2km
【時間】 片道 約24分
【料金】 大人 乗車券最大330円のみ
【運行日】 土日祝のみ 1日7往復

12.ハローキティ新幹線(大阪府~福岡県 JR山陽新幹線)

500 TYPE EVA写真 高砂駅近くの川を渡るハローキティ新幹線の下り線

2018年6月30日に運行を開始した、ハローキティのデザインがふんだんに使用された新幹線。新大阪から博多まで600kmを超える区間を各駅で停車する「新幹線こだま」で運行。

展示と映像のコーナーがある1号車には飲食スペースも用意されており、自由席の2号車はキティちゃんのデザインが配されたシートが魅力。

フォトスポットも用意されており、記念撮影を楽しみつつ移動できる新幹線です。

ハローキティ新幹線 公式特設サイト
【区間】 新大阪駅-博多駅 片道622.3km
【時間】 約4時間9分~4時間33分
【料金】 大人 乗車券最大9,610円+自由席最大4,870円
【運行日】 通年 ほぼ毎日 1日1往復

まとめ

JRの観光列車が少なめな関西圏ですが、そのぶん私鉄の観光列車の充実度が高いエリア。歴史を継承して今も息づく文化を感じさせる魅力があります。

以上、関西の観光列車特集でした。

(初回投稿日:2018年2月12日 更新日:2018年9月26日)