車好きなら一度は憧れる、オープンカー。不便そうだし買うのは勇気がいるけどちょっと乗ってみたい、そう思う人もいると思います。

実は、福岡県の博多に外車オープンカー専門のレンタカー屋さんがあります。しかも結構リーズナブルでしっかり整備されていそうで、予約手続きも面倒じゃなさそう。

ということで、年末の休暇を利用して「ミニクーパーコンバーチブル」をレンタルしてみました。せっかくなので、九州北部を走行してみた感想などをレポートしてみます。

福岡空港近くにあるレンタカー屋さんですが、利用者は九州全体や山口県へ足を運ぶ方が多いとのこと。発着便の多い福岡空港を起点に各地をまわる、九州旅行にピッタリのレンタカー屋さんです。
レンタカーを単なる移動手段としてではなく、移動自体を楽しくする手段にするという楽しみ方。そんな非日常のドライブの魅力をここで少しでもお伝えできればと思います。

1.お店の公式Webサイトと事前の予約

オープンカーのレンタカーで検索していて見つかったのが、今回のレンタカー屋さん「Windy」。

お店の公式サイトに必要な情報が載っています。車種情報と利用料金はもちろんのこと、車種単位の予約状況カレンダーも見ることができて便利です。

幌をオープンにするときの動画も掲載されているので、初めてでも利用時のイメージが沸きやすいです。

予約は店舗Webサイトの予約フォームで入力して送信。翌日に電話が来て送迎場所の詳しい確認をするくらいで事前準備は終了。

あとは現地で送迎してもらって規約類の確認をしてお金を払って乗るだけ。一般のレンタカー屋さんと大して変わらない手軽さがあります。

2.車好き必見!車種ラインナップ

肝心の車種ですが、外車のオープンカーのみに絞られた7~8種類が用意されています。ラインナップはこちら

店員さんに聞いたところ、一番人気なのが今回利用したミニクーパーコンバーチブル。次いでBMW Z4 ロードスターも予約の頻度が高いとのこと。

特に、ミニクーパーコンバーチブル(冒頭の写真)は1日10,000円(免責補償なしの場合)でレンタルできるし見た目もかわいいということで、今回、この車種を選びました。(2015年1月から12,000円に値上がりしてしまった……)

また、2015年1月からフォルクスワーゲン ニュービートルカブリオレ(写真)がラインナップに追加され、こちらも評判の高い車種です。

なお、メルセデス・ベンツ SL500は2014年末で終了。そう、経年劣化などで一部車種の入れ替わりが年単位で行われるのです。今しか乗れない車種という希少で貴重な名車たちということになります。

3.現地へ来訪、手続き

飛行機で福岡空港まで出向き、空港外でレンタカー屋さんの送迎車に乗ってレンタカー屋さんへ。あとは注意事項の説明を受けてお金を支払い、実車でキズの確認を行ってから乗車するだけ。通常のレンタカー屋さんと同じです。

通常と異なるのは、事故時の免責金額が10万円で設定されていることと、乗車前に幌のオープンクローズ方法の説明があることくらいでしょうか。

なお、お店は福岡空港から車で少し移動するくらいの場所。利用開始時、終了時ともに送迎をしてくれて、福岡空港、博多駅、博多周辺の宿泊ホテルなどであれば送迎してもらえます。

ちなみに、個人規模の店舗。車10台くらいは入りそうな車庫があるのですが、Webサイトに掲載されている車がズラリと並んでいて「おぉ!」って思わず唸ってしまいます。

4.事前点検、実際の車種の見た目

実際に乗ることになったミニクーパーはキズや劣化も目立たず、外観内装ともにかなり綺麗な状態。

小さい部分で板金塗装などが行われていますが、気づかないくらいに修復されているように感じます。

外装のゴム系のひび割れはあれど、幌はくたびれすぎておらず良い状態。

具体的なキロ数は控えますが、総走行距離はそこそこ行っています。この点は仕方ないと思います。

5.実際に走行した上での魅力

実際に乗ってみた感想ですが、総合的にかなり良いです。

乗り心地としては、スポーツカーとまではいかないまでもそこそこ良い動きをしてくれます。筆者の私は過去にマツダロードスターNB8Cに乗っていたことがありますが、NB8Cと比べても遜色ない動き。人馬一体、という感覚はしっかり得られます。

いわゆるコンパクトカークラスにありがちな「ハンドル小切りで大カーブ」や「カックンブレーキ」もなく、動きの微調整がしやすいです。

ハイオクガソリンゆえか加速や高速道路走行(100km/h前後)での動きも良く、キビキビ動いてくれます。

どちらかというと右折左折時などの低速走行(20km/h前後)でのカーブで車体のぐらつきを感じ、経年劣化ゆえなのかわかりませんが不安定なところは気になるくらいでしょうか。

100%でないにしても、不満はさほど感じず走りたいように走れる車だと思います。

幌のオープンクローズも気になる点はなく、メーター系やインパネも見づらさや使いづらさは無くて全般的にいい具合でした。

ちなみに、案外、福岡県の方でもレンタカーだと気づかないもの。まぁ俗に言う「わナンバー」なのでバレバレですが。NB8Cのときも散々経験しましたが、オープンカーを駐車場に停めると付近を通りかかった方から「いい車ですね」って言われることが多いんです。

6.九州のドライブスポット

いざオープンカーを借りるとなると、いい景色の旅先へ行きたくなるものです。

福岡県で行きたいところが無いという方、心配することなかれ。利用者は九州全体を行き先にして幅広く移動している方も多いです。ということで、今回旅行した先の写真を紹介してみます。

(1)糸島半島:福岡県

福岡県内で軽くドライブというと、オシャレなお店の多い糸島半島。

冬はカキ小屋も登場する糸島。どことなく避暑地を思わせる土地で、カフェ、雑貨屋、海岸線のお店、日帰り温泉など癒しのお店が多数ある場所です。

海岸線を走るのも楽しいもの。博多で渋滞しがちなので都市高速などでうまく渋滞を抜ければ日帰りでも楽しめます。

(2)阿蘇:熊本県

九州の中でも自然の雄大さでは一番なのが阿蘇。

自然の大草原に放たれた牛がのびのびと過ごし、そんな一面の草原に敷かれた道路を軽快に疾走できるのが阿蘇の魅力。

ドライブルートとしては定番のミルクロード、その途中にあるラピュタの道、そして大観峰で休憩して雄大な景色を堪能。また、阿蘇の中心となる阿蘇五岳へと向かうルートも魅力で、途中の米塚や草千里も観光にピッタリ。

※現在、阿蘇山は噴火で近づけないのですが、草千里までは普通に訪れることができて観光客でにぎわっています。

(3)三角港:熊本県

世界遺産登録候補となっている三角港(みすみこう)。石で造られた港に洋館が建てられた三角西港はちょっとした観光地として、風情ある一角になっています。

洋館をバックにしてオープンカーを撮影すると、車の美しさが際立ちます。なかなか格好いいものですね。

九州自動車道の松橋ICから下道の海岸線を走って向かうことになり、途中にある道の駅「不知火」付近の海沿いドライブもまた楽しめる要素。天草の玄関口としてドライブルートの通過点「天草一橋」も名物となっている場所です。

(4)天草:熊本県

天草といえば熊本の奥地で、日帰りドライブでの来訪は厳しく宿泊をオススメする立地。

ドライブルートとして魅力溢れる海岸線を持つ天草。松島、上島、下島という大きな島が天草五橋でつながっていて天草というエリアを成しています。

途中には道の駅「有明」、さんぱーるなど海沿いで物産や観光を兼ねた施設も点在しており、ドライブの休憩で立ち寄るのにピッタリ。

パームツリーが時折姿を見せる海岸線。阿蘇には負けるという印象は拭えないですが、海沿いを流すのにはピッタリなドライブルートです。

(5)出水:鹿児島県

天草の奥地、牛深まで行ったならフェリーで鹿児島の出水(いずみ)まで。4m未満の車体のミニクーパーなら片道3,000円台で牛深港-出水港間を移動できます。

出水といえば大河ドラマ「篤姫」のロケ地にもなった武家屋敷の街。実際に武家屋敷へ車で訪れることができ、石垣のある街並みに車を停めて撮影。

風情ある昔ながらの景色にオープンカー、たまらないです。

今回のWindyのWebサイトでも山口県の角島(角島大橋はよく観光雑誌にも載る綺麗な海の絶景)が掲載されていますし、熊本県の阿蘇ミルクロード、大分県にまたがるやまなみハイウェイ、大分の耶馬溪や青の洞門、鹿児島県にまたがる霧島の森深い道路もオープン走行にうってつけ。

7.この手の車特有の欠点

走行の面では不満なく利用できましたが、外車オープンカーという特殊な車ゆえの欠点は幾つか見られました。

もし利用を検討している方は対策を講じた上でのレンタルをオススメします。

まずはオープンカーなら大抵の車種で発生してしまう欠点を記載していきます。

(1)左折時の巻き込み確認がしにくい

オープンカー特有なのがクローズド(幌を閉じた状態)時の左後方の巻き込み確認のしにくさ。これはオープンカーなら殆どの車種で発生してしまうので仕方ない点ですが、慣れないと違和感が出ます。バイク巻き込み事故など起こさないように。

(2)トランクの荷物積載容量が少ない

4シーターでトランクもあるのですが、トランクの荷物許容量はそこそこ。登山用45Lバッグがいい具合に入ったので1人旅行なら難なくいけますが、4人旅行だと厳しめかもしれません。特にオープンにするとトランク容量が狭まる点は注意が必要です。

次に、今回借りた車特有の欠点。

(3)シガーライターの使用ができない

シガーライターの問題は盲点で、特に外車では注意すべきポイントです。パッと見では普通のシガーソケットが1つあるのですが、国産車と外車では1ミリ単位くらいで口径が異なるらしく規格が異なります。各種シガープラグをぶっ刺すこと自体はできるのですが、実際に使用してみたところ最初の1回だけは作動したのですが2回目以降のエンジン始動ではまったく動作しない状態に。プラグ側の圧迫、欠損などの原因になるので注意が必要です。

(4)カーナビが古い

個人経営ゆえ機器類のリニューアルが後回しになるのは仕方ない点ですが、カーナビが古いのは気になりました。今回の車にはPanasonicストラーダのかなり古いタイプのDVD式カーナビが搭載されていましたが、タッチパネルの反応も遅くて施設検索でもヒットしないことも多々あり。1回だけ、立体交差点が通常交差点として認識されたのには参りました。

(5)バックミラーが見づらく後方確認できない

バックミラーの見づらさも気になりました。後方中央の風巻き込み防止の布が邪魔しているため、後方の車が見づらいという事態に。まぁサイドミラーは見やすいので気になるほどではないですが。

(6)寒さ対策がなされていない

一番厳しかったのは、寒さ対策がなされていないこと。かつてマツダロードスターNB8Cに乗っていたときは「サイドウィンドウ上げ」「後方エアロボード立て」「エアコン風力最大」「着重ねと手グローブ」で温かく過ごせたものですが、ミニクーパーはオープンにすると風の巻き込みがひどく膝元まで風が入って寒く、エアコンの最大風力も貧弱なのが痛いところ。シートヒーターも無いので、ひざ掛けなど足を温める対策を打っておいたほうがいいです。

(7)燃費はあまり良くない

スポーツタイプでハイオクガソリン、そして広い九州。リッター10前後くらいは出るので極端な値段にはなりませんが、そこそこガソリン代はかかります。

欠点を挙げれば以上、というくらいで総合的にはいい車。また乗りたいと思わせてくれます。

ということで、オープンカーを気軽に楽しめるレンタカーの旅はオススメ。ちょっと高くつくとはいえ思い出になることも考えればリーズナブルなもの。九州の旅を楽しくする手段として利用してみるのもいいと思います。