今回の酒蔵見学レポートは、JR人吉駅から車で数分の場所にある高橋酒造さんの白岳伝承蔵です。この蔵は酒蔵ではなく球磨焼酎と白岳に関するミュージアムショップという位置づけ。詳しく紹介していきましょう。

1.酒蔵レポート

球磨焼酎28蔵の中でも最大手となる高橋酒造。

人吉市と多良木町に製造工場を有しており、今回紹介する白岳伝承蔵は人吉市の工場の隣にあります。(工場自体は立入禁止)

2010年オープンの新しい施設ということで、ナマコ壁の白い外壁が綺麗で青空に映えます。

もちろん駐車場も適度に広く用意されていますし、大型バス運転手の休憩用の建物も別で建てられています。

内装も白い壁にベージュ、ブラウンの色使い。美術館のような落ち着きのある空間です。

まずは店員さんの誘導で白岳ホール(VTR室)に入り、10分間の映像を見せてもらいました。詳しくは伏せますが、

★5~6月にはホタルも飛ぶ豊かな自然
★ISO9001を取得した製造工程と品質
★減圧蒸留を導入したことによる成長

などの説明があり、杜氏さんなどの造り手さんもVTRに登場します。特に減圧蒸留は設定、圧力で味が異なるので難しく、人間の味覚に頼る部分なのだとか。

VTRを見終えてからは、自由行動として自分のペースでミュージアムエリア内を観賞できます。
(ミュージアムエリアは撮影禁止)

エリアの最初は球磨焼酎と高橋酒造の歴史と年表があります。見どころは、熊本国税局から贈られた平成16年から平成26年分までの優秀賞受賞賞状が飾られているところ。実際は39年連続で優秀賞を得ているとのことです。

次のエリアは昔の器具展示と球磨焼酎のパネル解説コーナー。洗米、かまど、蒸留器も飾られているだけでなく、実際に使用されていた540リットルの三石(さんごく)窯も展示されています。

解説や薀蓄(うんちく)も記載されており、ぜひ現地に赴いて見ることをオススメする部分です。

そして最後のコーナーは歴代CMと絵画。CMは過去の全バージョンが順々に流れて、確か40分以上もあります。くりーむしちゅーの2人が出演するCMあたりは記憶に新しいですね。

2.商品レポートと試飲

さて、いざ試飲コーナー。(ドライバーの私は飲めず……)

高橋酒造さんは大手にも関わらず銘柄種類を多くせず、焼酎はシンプルに6銘柄とわかりやすいのが嬉しいところ。そして銘柄各々に特徴がある完璧なラインナップ。

特に飲んでおくべきなのが、この白岳伝承蔵でしか販売していない「KOMORIUTA」というアルコール30度の長期甕貯蔵熟成酒。黒地に金色の音符マークがシックで高級感を出している製品です。

焼酎だけでなく梅酒も試飲用として3種類用意されています。試飲の機器に上品さがあるのも大手由来なところです。

また、焼酎販売棚を見ると、なんと他の蔵の製品も売られています。このあたりが球磨焼酎の統制力や高橋酒造の牽引力といったところでしょうか。

もちろん高橋酒造の焼酎6銘柄も売られており、ここでしか買えない「KOMORIUTA」を購入しました。

白岳Tシャツや手ぬぐいなどの衣類系製品、そして地元名産品、くまモングッズも売られています。観光バスを呼び込むことを想定した造りのミュージアムと言えます。

正装の店員さんも上品で、それでいて焼酎の知識もしっかり有しています。

なお、付近には深野酒造さんもあるのでセットで見学するといいでしょう。白岳伝承蔵は実物の製造工程を見ることができないので、他の酒蔵を見て初めて理解できる部分も多いです。