本日の焼酎レポートは、東京早稲田エリアの椿山荘(ちんざんそう)で開催された球磨焼酎大感謝祭です。銀座熊本館という熊本のアンテナショップに掲載されていたポスターで知ったイベントに参加してきました。

1.開催場所の椿山荘へ

熊本県人吉地方で造られる、伝統的な米焼酎「球磨焼酎」。その球磨焼酎をもとにしたイベント「球磨焼酎大感謝祭」が開催されました。

今回のイベントの開催場所は、東京でも知名度の高いホテル椿山荘(ちんざんそう)。結婚式の会場や各種イベントの会食で利用される、格式高いホテルです。

今回のイベントは私服OKでしたが、正装やオシャレをした方ばかりで年齢層も比較的高めな印象。子連れ参加も不可ということで、大人の社交場という雰囲気。

エスカレーターで5階会場へ上がり、会場入口の受付ブースで名前を伝えて受付。白黒A3を半分に折ったイベントのパンフレットをいただいて会場内へ。

ブース脇には今回のゲスト「くまモン」を囲む人だかりでにぎわっており、くまモンと一緒に写真撮影できました。さすがに順番待ちの大行列までは無かったですが、人だかりの中から順々に撮影。くまモン隊のお姉さんが「時間が限られていますので、できれば家族やグループなど複数人での撮影でお願いします」と誘導しており、さすが分刻みの多忙スケジュールと言われているだけあります。

他にも五木の子守り歌で有名な五木村のゆるキャラ「いつきちゃん」もいました。

会場に入ってすぐの場所では複数の女性が来場者ひとりひとりにグラスの焼酎ソーダ割りを配布しており、受け取ったグラスを持って好きな席に着くという方式。

銘柄は球磨焼酎株式会社の「球磨焼酎」という銘柄の紙パックの様子で、スッキリと飲みやすい味はソーダ割りゆえでしょうか。

会場内はさすが有名ホテルだけあって、天井の灯りが煌びやかでしっかりとした大ホール。このイベントは全着席式で定員500人の参加で、規模の大きさを実感できるスケール。

今回のイベントは全着席式で各席に料理が用意されるスタイル。10人ほどの丸テーブル席が多数ある中で好きな席を選んで座るということで、後方の空いている席を選んで着席。

この手の地域イベントには必ずと言っていいほど地方自治体に関わる職員さんが参加しているもので、私が座った席には内閣官房の地域活性化統合事務局の職員さんが数名いらっしゃいました。

安倍総理の提案をもとに地域活性の活動を行うのだそうで、熊本県の各自治体の職員が期間限定の派遣として東京に出向して内閣官房で働いているのだとか。

天草、人吉、そして大分から出向してきた方もいらっしゃって、土地柄の話で楽しむことができました。

2.イベント開始、パネルディスカッション

イベントの第1部は「球磨焼酎の魅力」と題したパネルディスカッション。どうやら過去に行われたこの手のイベントでは開催直後から食事とお酒という流れだったそうですが、少しでも参加者に球磨焼酎の魅力を伝えたいという趣旨でディスカッションを取り入れたそうです。

まず、司会は芸人コンビ「ツィンテル」のお二人。球磨焼酎の銘柄の名前を用いたダジャレのネタを披露したことがキッカケで今回の司会に抜擢されたのだとかで、冒頭で2つほどダジャレを披露。

マセキ芸能社所属ということで、大先輩である人吉市(あさぎり町)出身の内村光良さん(ウッチャンナンチャン)の名前も出てきました。

檀上のパネリスト3名が登場し、司会のコンビが球磨焼酎に関する質問を出してパネリストが意見を述べるという形で進行していきました。内容も比較的真面目なもので、球磨焼酎に関する話がしっかりと盛り込まれた内容でした。

①高橋酒造株式会社社長 高橋光宏さん
全国区で有名な球磨焼酎「白岳」を手掛ける高橋酒造の社長さんで、球磨焼酎酒造組合の理事長さんでもあります。「味を知っている人は年収も高い」という話をされていて、食文化と年収には関係性があるという興味深いエピソードを紹介されていました。また「今の人は賞味期限で判断するが、昔の人は匂いで食べられるかどうかを判断していた」とのことで、生き延びるための能力として人間が本来持ち合わせているものが今の人には欠けてしまっていることを危惧しているという意見でした。確かに一理ある意見ですね。

②老舗料理店「日本橋ゆかり」三代目 野永喜三夫さん
料理の鉄人で陳健一氏を破って優勝し、料理人として数々の栄光を手にしている料理人。料理の相性を中心に話をされていて、勉強になる内容でした。樽香のあるキャラクタータイプの焼酎は最初に飲んでしまうと口の中で味を占めてしまうため良くないのだそうで、樽香りのある焼酎は「焼き物、いわゆる焼きの入った料理というのは同じく焼きを入れた樽を由来とした焼酎にピッタリくる」「デザート、とりわけ生クリームは樽香の熟成した焼酎との相性がとても良い」とのことで、今日の料理になぞらえて話を膨らませていただけました。

③学習院女子大学教授 品川明さん
食を楽しむ力「味わい力」を提唱している、食を交えた環境教育やコミュニケーションを研究分野としている方。高橋光宏さんの話と合わせて「商品をラベルの情報で判断してしまうのではなく、舌で感じることのできる教養も必要」ということを話されていました。また、忙しいと料理の味を感じることをしなくなってしまうということも指摘していました。アテ(料理)の味の変化や歯ごたえを感じてから焼酎を飲むとより料理の味がわかるのだそうです。

3.しばし休憩タイム、くまモンも活躍

パネルディスカッションを終えた後は、20分ほどの休憩時間。入口外の受付ブースでは、くまモン隊のお姉さんとくまモンが熊本の名産品の紹介をしており、これまた人だかりで賑わっていました。

紹介商品はブースでも販売されているもので「豆腐の味噌漬け」「人吉球磨産ヒノヒカリのお米」など人吉球磨エリアの名産品を紹介していました。くまモンが豆腐の味噌漬けを手でつぶしてしまって、くまモン隊のお姉さんが「お買い上げだね」って。関東版でも漫才風の掛け合いは健在です。

会場内ではパネルディスカッションの前から焼酎を提供するブースが出ており、13つの蔵がそれぞれブースを構えていて蔵の主力銘柄を用意してくれていました。

もちろん飲み放題で好きな銘柄のブースに足を運んで蔵元の方と会話を交えながら美味しい球磨焼酎をいただけました。

4.イベント第2部:笑顔で乾杯、そして食事

イベントの第2部は「笑顔で乾杯!みんなの球磨焼酎・大感謝祭」。メインとなる椿山荘の食事提供を堪能しつつ、フリーで球磨焼酎を存分に楽しめる時間帯です。来賓の祝辞の後に、小さ目のお猪口「ちょく」で乾杯。

料理にも定評のある椿山荘の食事が登場。さすがに大人数ということもあり、あらかじめ用意した仕出し弁当風で常温の冷えたものですが、それでも味はしっかりとしていてお酒にピッタリ。

コク、甘み、旨みのある刺身は常圧の焼酎と合います。全体的に甘めの味付けが九州らしさと言えるもので、熊本県の参加者が多いことを踏まえての味付けにしているのかもしれません。

銀ダラの西京焼の糸雲丹乗せなど、本格的な一品が魅力。硬めのウニが乗った胡麻豆腐もなかなか。量はちょっと少なめですが、焼酎のカロリーも考えれば妥当なボリュームでしょうか。

フリータイムとして歓談を交えつつ、檀上ではゲストによるトークやライブが披露されている賑わいあるイベントが随時行われていきます。

13社それぞれの代表による蔵元紹介、人吉出身のシンガーソングライター「天音美広」さんの歌が披露されてワイワイガヤガヤと。大きなイベントとはいえ地元臭漂う感じがあり、近くに座っていた地元の方も「あの子はいいんだけどもうちょっと頑張らないと」と意見が出るなど郷土の空気を感じるホールでした。

ご存じの方も多いのが、人吉の湯前(ゆのまえ)出身の俳優「中原丈雄」さん。朝の連続ドラマ「花子とアン」の村岡印刷の社長さん役としても登場した、ベテランの俳優さんです。会場内を普通に歩いていて、馴染みの方とお喋りをしている姿もありました。

料理もあっという間に食べ終え、デザートは抹茶ムース、生クリーム、メロンと巨峰。先ほどの野永喜三夫料理長の言うとおり、確かに樽熟成の米焼酎と生クリームは相性ピッタリ。

会場では各蔵の主力銘柄だけでなく、球磨焼酎をカクテルとして提供しているブースもありました。アイスティーで割った焼酎、酔ってきたときにお酒のペースを落としつつ飲めるリキュール風の飲み物としてピッタリ。

最後はジャンケン大会でお土産の大盤振る舞い。6回戦くらいまでチャンスがあったのですが、結局勝てなくて商品はゲットできず。焼酎セットやバッグなど大放出のジャンケン大会でした。

ということで3時間半にもわたるイベントも終了し、帰りぎわに地元の名産ブースでお土産を選定。くまモンのドーナツ、豆腐の味噌漬け、そして先ほどの中原丈雄さんが製作した工芸品のグラスなど。今回はくまもんドーナツ黒糖と、恒松酒造さんの球磨焼酎「かなた」を購入。焼酎は各酒造ブースでの販売ではなく、主催団体のひとつである銀座熊本館ブースで一手に販売。普段、銀座熊本館に並んでいる銘柄ではないものもあったように思います。

イベントの参加費が男性5,000円、女性4,000円ということで、お酒のイベントとしては比較的高め。とはいえ、椿山荘の料理と会場代と考えれば適切な値段設定でしょう。

椿山荘を出ると、外は雨。三連休の最終日となる10月13日の月曜日。ちょうど台風が日本列島を直撃した日で、昼間は九州関西、夜には東京が大荒れになった日。熊本県でも人吉球磨エリア全域で避難勧告が出されていたという状況で参加者も心配しながらの参加だったと思いますが、今回の球磨焼酎イベントの開催は東京ということで予定どおり無事催行されました。

帰りはバスで新宿まで出てから電車で帰路につきました。参加者全員がもらえたお土産として「のりかつおふりかけ」「繊月酒造の焼酎ミニボトル」「人吉球磨産のお米300g」とパンフレット類。

地元の方向けという印象はありつつも、楽しむことができました。